
母がアルツハイマーで、認知症について感心があります。
どれだけ心細い思いがあっただろう‥
今、どんな精神世界に居るのかって想像してみるのですが、
なかなか。。。
目に留まった記事があったので紹介しますね。
◆“パーソン・センタード・ケア”
(その人を中心とした介護)
80年代に、英国ブラッドフォード大の故トム・キットウッド教授が提唱した考え方。
認知症の人の行動や状態は、脳の障害だけでなく、健康状態や生活歴、性格、周囲との関係などの様々な要因が影響している。
人として尊重され、くつろぎや、人としての結びつきを求めているのに、施設では業務が優先され、「何もわからない人」として画一的に介護される。
これに対し、本人の価値や独自性を尊重し、その人の視点で関わっていけば、よい状態で過ごせるとの考え方。
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これって介護に限らず、対人関係で一番大切なことだなって思います。
母を見ていても、その行動には母なりの意思を感じます。
誰でも、してもらって嬉しいって感じること、イヤだって感じることがそれぞれあるのだから。
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◆実践のための評価法であるケアマッピング(同教授 考案)
マッパーと呼ばれる評価者が認知症の人を6時間観察し、活動や本人の状態、受けた介護の内容を5分ごとに記録して数値化する。
その際、「無視する」「後回しにする」など職員が悪気なく行なってしまう行為を「個人の価値を低める行為」として記録する。
「個人の価値を低める行為」の例
人扱いしない‥声をかけずに車いすを押す
後回しにする‥トイレの訴えに「ちょっと待って」と言ってすぐ応じない
子ども扱いする‥配膳の際、「はい、食べてちょうだい」と声をかける
中断させる‥寝ているのを無理に起こして薬を塗る
能力を使わせない‥仕事を手伝いたいという申し出に「座っていてください」と言う
わかろうとしない‥トイレの訴えに「お便所はもういいよ」と言う
強制する‥説明もせずに薬を口に入れる
他に、だます・のけものにする・非難するなど
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忙しさを理由に、悪気はないのだけどつい…ってこと、普通に有り得るなって感じました。
段取りや都合を優先するって、日常生活を振り返ってもよくあることだから。
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◆こうしたケアの取り組みは、ドイツ、デンマークなどでも普及している。
日本では04年から、愛知県大府市の認知症介護研究・研修大府センターなどで約750人のマッパーが養成された。
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認知症介護の基本として、このケアが普及するのはもちろんだけど、
どんな人に対しても、その姿勢でいつでも向き合えるように意識することが大切だなって、強く思いました。