定例の奉納狂言がありました。
今回でもう第6回目。
満開の桜が彩る舞台が、もうそれだけでも絢爛豪華


宮司さんの四方祓の儀で、浄化していただいて、まずはスッキリ

「四海波」が朗々と吟じられ
連吟「菊慈童」
仕舞「猩々」とつづきます

そして、大蔵流狂言
「因幡堂」(いなばどう)
大酒呑みで野放図な妻に嫌気がさした夫は、妻が所用で実家に帰ったのを幸いと
離縁状を送り付け、まんまと別れてしまいます。
そして新しい嫁が欲しいと因幡堂の薬師如来の前で一夜を明かし願掛けをします。
そこに一部始終を聞いて怒り心頭の妻が因幡堂でうたた寝をしている夫を見つけ、
夫の耳元に薬師如来をよそおって「新妻が西門で待っている」と告げます。
夫が西門に行くと、そこには夢のお告げ通り深く被衣を覆った女性が立っています。
喜んで早速連れ帰り、固めの盃を交わしますが‥
「口真似」(くちまね)
知人から上等な酒を貰った主人が、誰か一緒に楽しく呑んでくれる相手を探して
連れてきてほしいと、家来の太郎冠者に頼みます。
あまり心当たりがない太郎冠者は、主人とは付き合いがないからと渋る知人に頼みこみ、
酒乱で有名な人とも知らず連れ帰ります。
慌てた主人はすぐに追い返せと命じますが、こちらから招いて来てもらった人を
追い返しては、後々の人間関係に支障があると太郎冠者に諌められ、
程々にもてなして帰ってもらおうと座敷に通します。
もし粗相があって酒乱の客の機嫌を損ねたら面倒だとおそれた主人は、太郎冠者に
「自分がいうとおりに振舞い、余計なことはするな」と命じます。
実直な太郎冠者は、何事も主人のするとおり真似ればいいのだと勘違いし、
次第にとんでもない行動に及んでいきます。
雨上がりで花冷えの夜、時折花びらが舞う屋外で、少し凍えながらの観覧だったけど
神様への奉納狂言の場に今年も無事に居合わせることができました。
ありがとうございます

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